キナバル山登山とヴィア・フェラータ・Walk the Torq

2019年4月(1MYR=27JPY) :

2019年の日本のゴールデンウィーク。マレーシアのボルネオ島に位置するキナバル山に登頂してきた。夫婦とも40代半ばで登山レベルは初級者。現地旅行会社River Junkie Toursのキナバル山1泊2日ツアーを利用し、山小屋や登山ガイドを手配してもらった。予約はWEBから英文メールで行いクレジットカードで支払った。

 

旅程
前泊日 クアラルンプール国際空港~コタキナバル国際空港
1日目 コタキナバル市内~キナバル山登山
2日目 キナバル山登頂とヴィア・フェラータ~コタキナバル市内

 

前泊日:4月28日(日)
夕方、コタキナバル国際空港に到着。運よくシャトルバスの出発時刻に間に合った。市内へ移動するにはこの方法が最も安い(5RM/大人)。センターポイントで下車すると、Le Méridien Kota Kinabaluホテルまで5分ほど歩いた。チェックインとシャワーを済ませ、ホテルから10分ほど歩いたD’place Kinabaluで、カダザン・ドゥスン族の伝統的な地元料理の夕食をとった。

 

1日日目:4月29日(月)
6時半にツアーバスがホテルまで迎えに来ると、2時間半ほどでキナバル公園本部に到着した。ここでドライバーにパスポートを預けて入山手続きをしてもらい、首から下げるIDタグを発行してもらった。その間に私たちはトランクを預けに行った。トレッキングポールやヘッドライトもここでレンタルできる。登山ガイドが1グループ(5人まで)に1人同行することが義務付けられているので合流した。登山口ティンポホン登山ゲートまで車で移動した。

公園本部
公園本部

9時半ごろ登山を開始すると、今晩泊まるヴィア・フェラータ専用の山小屋、ペンダント・ハットを目指した。途中4km地点のラヤンラヤン・ハットで、ツアードライバーから渡されたお弁当を食べた。山小屋には15時過ぎに到着したので6時間位かかった。

下山の時の飲料水も持ってきてしまったので最小限にするべきだった。ペンダント・ハットには蒸留水が無料で置いてあり、夕食場所ラバンラタ・レストハウスではミネラルウォーターが売られていた。

山小屋のロビーではホットコーヒーなどが自由に飲めた。3時半ごろヴィア・フェラータの説明会が始まり、道具を身に着けて練習をした。6時頃ラバンラタ・レストハウスでブッフェ形式の夕食をとった。スープや野菜、肉料理もあり、味付けも良かった。食後はレストランの近くの広場でサンセットを見た。

ラバンラタ・レストハウスのブッフェ
広場から見た夕焼け

山小屋に戻るとロビーに日本人男性がいたので少し話しをした。登山クラブの仲間と来ていて、日本でキナバル山の為のトレーニングをしてきたのだそうだ。登頂はこれまで以上に厳しいに違いない。少し心配になった。翌日は早いので20時ごろ床に入ったが、高山病のせいか呼吸が苦しくてなかなか寝付けなかった。

09:00 公園本部(1,564m)
09:30 ティンポホン登山ゲート(1,867m、スタート地点:0km)
12:30 ラヤンラヤン・ハット(2,702m、4km)
15:15 ペンダント・ハット(3,290m、約6km)

 

2日目:4月30日(火)
深夜1時過ぎに起床した。登頂に必要ないものをベッドに残し、ロビーで簡単な食事をとった。2時過半にガイドと合流し、登山ゲートの前で開くのを待った。他の山小屋の人たちも大勢いた。

辺りは暗く、ヘッドランプで足元を照らさないと歩きにくかった。気温が低かったのでニット帽をかぶり軍手をした。2人ほどしか通れない幅の登り階段が続き、速い人と遅い人が混ざり合って混雑した。たまにロープが下ろされた急な斜面があった。

途中のサヤッ・サヤッ・チェックポイントでIDタグを見せた。そこから先は広い登り坂が延々と続いた。5時45分ごろロウズ・ピークの麓に到着した。最後の岩山を一気に登り、6時過ぎに登頂した。サンライズは始まっていた。

サミットは混雑していたので、記念撮影するために列に並んだ。ロウズ・ピークの標識のところで写真を撮るとすぐに下り始めた。ヴィア・フェラータの集合時間があるので慌ただしかった。

サミットから見た朝日
サミットの標識

下りは視界が開けてすばらしい景色だった。7時15分ごろ集合場所サヤッ・サヤッ・ハットに到着すると、同じグループのベトナム人夫婦の到着を待った。

8時半ごろヴィア・フェラータ・Walk the Torqのスタート地点に到着した。インストラクターがカメラを預かってくれて撮影をしてくれた。2時間位のショートコースで、谷渡りや長梯子などもあり、変化に富んでいて楽しめた。体力のある人には、4~5時間のロングコースもある。

山小屋に戻ると朝食をとった。予定よりも遅くなってしまったのですぐに下山を始めた。下りは固有種ウツボカズラやシャクナゲなどたくさんの植物を見ることができた。最後の方は筋肉の疲労もピークに達し、登山口まで5時間位かかった。

ウツボカズラ(固有種)
シャクナゲ(固有種)

ツアードライバーに登山口まで迎えに来てもらうと公園本部へ移動した。トランクを引き取りに行っている間、ドライバーがキナバル山登頂証明書とヴィア・フェラータ完了証明書の手続きをしてくれていた。登山ガイドにはお礼のチップを渡してここで別れた。

登山証明書とヴィア・フェラータ終了証
ツアー会社にもらった複数利用特典Tシャツ

途中ベトナム人夫婦をコタキナバル空港で降ろし、20時ごろル・メリディアン・コタ・キナバル(Le Méridien Kota Kinabalu)ホテルに到着した。シャワーを浴びて、ホテルから10分ほど歩いた双天海鮮楼で夕食をとった。

ペッパークラブ
バターシュリンプ

02:30 ペンダント・ハット(3,290m、約6km)
06:15 ロウズ・ピーク(4,095m、8.7km)
07:15 サヤッ・サヤッ・ハット(3,688m、約7.5km)
08:30 ヴィア・フェラータ
11:00 ペンダント・ハット
11:45 下山開始
16:30 ティンポホン登山ゲート
20:00  ル・メリディアン・コタ・キナバル チェックイン
21:00 夕食

 

感想
前夜に雷雨になるなど天候が不安定で、山歩き中も雨具が必要な場面が何度かあった。標高が高いところは気温が低いので十分な防寒対策が必要だった。ヘッドライトとトレッキングポールは必須だと感じた。

山小屋のベッドは寝袋に入って寝るので十分暖かかった。トイレはトイレットペーパー付きで清潔だったが、トイレットペーパーは持参したほうがいいだろう。山歩き中のトイレには無い。

今回登ってみて事前トレーニングは必要だと感じた。同行のベトナム人夫婦(初級者30代位)は男性だけ登頂したようだった。日本人登山クラブの人達は、リーダーの男性と他男性1人と女性1人(3人とも50代位)が登頂していた。他のメンバー(60代位の男女数名)はヴィア・フェラータがあるので途中で引き返したのだろう。純粋に登頂を目指すならヴィア・フェラータは付けないほうが確実かもしれない。

10日間の大型連休だったので、日本発着の航空券は高かった。節約のため行き帰りとも韓国を経由することで、日本と接続しない区間の航空料金を抑えることができた。

通信にはDTACのアジア周遊プリペイドSIMカードを旅行前にネットで購入した。日本の空港で差し替えて、韓国、マレーシアとそのまま使うことができた。キナバル山のラバンラタ・レストハウスにいた時も使えていたと記憶している。

今回、River Junkie Toursを別ツアーにも利用したので、複数利用特典としてTシャツをもらった。

下山後に宿泊したLe Méridien Kota Kinabaluホテルでは、登山修了者に翌日のお弁当をプレゼントしていた。次のツアーへ向かう空港内で朝食に食べたが、とても充実したお弁当だった。

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